研究同意書

研究への参加について

 研究課題名「社会的養護経験者(ケアリーバー)の社会的孤立を防ぎ、支援と繋がりながら自立を支える仕組みを創る」

1. 研究の背景と目的

 社会的養護を経験した皆さん(以下、皆さんと記す)の多くが、原則18歳を目途として自立を余儀なくされる中、自立後を支えるアフターケア体制は十分に整っておらず、支援者とのつながりが途切れてしまっている状況が明らかになっています。そこで、この研究プロジェクトでは、皆さんと支援者が安全に保護された環境で繋がりを維持し、社会的孤立の予防と皆さんの社会自立を支えていける仕組みづくりをすすめていきます。

2. 研究の方法

 WEBアプリ(「きずなコネット」アプリケーション、以下、アプリといいます。)を用いて、生活を共にした支援者(施設職員、里親など)との繋がりを措置中から措置解除後も維持することで、皆さんの困り事、不安などの相談に寄り添い続けることができます。こうしたつながりの中で、日々の相談、定期的な生活チェック(アセスメント項目への回答)などをおこなっていただき、その結果を見える形にします。これによって、皆さん自身と支援者とが状況を共有し、困り事などへ早めに対処していける体制づくりに役立てていきます。
 また、生活しやすくなる情報や、外部の社会的養護を理解した専門家、身近な地域の支援者・伴走者などにも安心して相談できる環境や情報を提供し、皆さんが迷った時、躓いた時に何度でも目標を再設定し挑戦しながら、それぞれのペースで生活する力を高めていけるようなサポート体制の構築に役立てることを目指します。

3. 研究実施場所と期間

 アプリを使用するため、皆さんの自宅などで研究に参加できます。 研究期間は2027年3月までを予定しています。

4. 研究を実施する者

研究代表者
 宮地 菜穂子 同朋大学 社会福祉学部 准教授
研究実施者
 辻井 正次  中京大学 現代社会学部 教授
 安部 郁子  福島大学 人間発達文化学類 特任教授
 岩田 正人  児童養護施設 名古屋文化キンダーホルト 施設長
 明翫 光宜  中京大学 心理学部 教授
 曽我部 哲也 中京大学 工学部 准教授
 鈴木 勝昭  宮城県子ども総合センター 附属診療所 精神科医師
 柴田 寿子  愛知県里親会連合会 会長
 寺井 陽一  中日青葉学園 学園長
 遠藤 嘉邦  児童養護施設 福島愛育園 施設長
 木下 詩織  同朋大学社会福祉学部 特任研究員
 類沢 晃子  中京大学 工学部 研究補助員

5. 研究への参加

 研究へ参加するかしないかは、皆さんが決めることができます。また研究へ参加しなくてもあなたの不利益となることはありません。研究途中であっても研究への参加をやめることができます。その場合もあなたが不利益となることはありません。研究への参加をやめたい場合は、上に書かれている研究代表者及び研究実施者にお知らせください。研究で得られたデータは匿名化して扱われます。匿名化された場合は研究終了後も分析に使われることがあります。

6. 研究に伴うリスクについて

 特にリスクは想定されていません。定期的に生活チェック(アセスメント項目への回答)を行っていただくため、およそ10分程度時間を割いていただくことがあります。また、この研究への参加に伴い、健康被害等の有害事象が生じる可能性はないため、研究に伴う特別な補償はありません。

7. 研究に参加することにより研究参加者が受ける利益と不利益

 この研究にモニターとして参加しご協力をいただいた措置児童(こども・若者登録者)および社会的養護経験者(ユース登録者)に対して、一人につき1,500円相当の謝金を贈呈します。さらに、本プロジェクトが継続利用者と認めた社会的養護経験者であってヒアリング等に協力していただいた方に対して、一人につき2,000円相当の謝金を贈呈します。
 また、参加は自由な意思で決められますので、研究に参加しない場合の不利益はありません。この研究により、将来的には全国にいる同じような立場の方の支援の方法をより具体的に検討することができるようになると考えられます。この研究参加にあたり新たにスマートフォンやタブレットを購入する必要はありません。

8. 研究に関する資料の開示について

 研究参加者の個人情報保護や研究の独自性の確保に支障がない範囲で、この研究の研究計画および研究方法についての資料を入手または閲覧することができます。

9. 個人情報の取り扱い保管方法

 研究中はアプリからアクセスする都合上インターネット上のサーバに情報が蓄積されます。この情報は個人情報を取り除いて保存され、データベース全体のパスワードと、皆さんが持つパスワードの2重で保護されます。アプリで得られた情報はデータ分析の為、4.に記載されている研究実施者に提供されることがあります。途中で研究への参加をやめる場合は得られたデータを破棄します。
 破棄方法:紙媒体のものは、専門業者による溶解処理を行います。データについては、廃棄が必要となった場合には無意味なデータによる上書きや、破壊などで再生できない方法での廃棄を行います。
 保管期間:きずなコネットサービス終了後、5年を超えない期間

10. 投稿内容の取扱いについて

 投稿内容の著作権は、研究参加者の皆さんにあります。ただし、アプリに投稿した内容は、研究のために使用されることがあります。また、アプリの適正な利用を維持するために、投稿を制限あるいは削除することがあります。
 研究を実施する者は、研究のために必要があると認める場合、投稿内容の編集、複製、翻案・加工、口述、展示、複製物の頒布をおこなうことがあります。 ただし、上記9記載のとおり、個人が特定される形での利用はいたしません。

11. 人権等の尊重・保護について

 この研究で取得した情報は、研究目的以外には使用しません。なお、研究結果については、個人を特定できないようにしたうえで、学会誌等にて公表させていただきます。 研究にあたっては、個人の尊厳および人権の尊重、個人情報の保護、その他倫理的配慮について、徹底いたします。

12. 研究のための費用

 この研究の費用は国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の社会技術研究開発センター(RISTEX)より研究資金を得て実施されます。

13. 研究責任者の氏名・職名・連絡先

 同朋大学 社会福祉学部 准教授 宮地菜穂子
 連絡先 052-411-1467